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結論:入職後の最初の1か月は、新人が最も不安を抱える時期です。研修と面談をこまめに重ね、面接のときと様子が違うなど、小さな変化に気づく観察力が、早期離職を防ぎます。
この記事では、社会福祉法人の人事責任者としての経験から、介護・福祉の新人を受け入れる最初の1か月に、法人側ができるフォローと、受け入れる現場の準備を整理します。
この記事を書いた人
社会福祉法人の人事責任者として、約700名規模の法人で採用・労務・組織開発・業務効率化を担当しています。これまで数多くの面接を担当してきました。
入職後1か月でやっているフォロー
採用担当者の現場から(筆者の実体験)
入職後の最初の1か月に必ず行っているのは、中途導入研修、法定研修、施設長との面談、そして1on1面談です。1か月目は不安が多い時期なので、こまめにフォローする必要があります。
| 取り組み | 目的 |
|---|---|
| 中途導入研修 | 法人の理念・ルール・仕事の流れを理解してもらう |
| 法定研修 | 法令で求められる研修を受講し、基本を押さえる |
| 施設長との面談 | 現場の責任者と顔を合わせ、期待と不安を共有する |
| 1on1面談 | 困りごとや不安を、個別に聞く |
無資格で入職する方は、入職後1年以内に認知症介護基礎研修を受けることが求められます(2024年4月から本格的に義務化)。受講の時期は、最初の1か月の研修計画に組み込んでおくとスムーズです。受講の対象や免除される資格などの詳細は、厚生労働省や自治体の公式情報で確認してください。
1か月のフォローの流れ(例)
| 時期 | フォローの例 |
|---|---|
| 入職初日〜1週間 | 導入研修、職場の紹介、先輩職員の同行。毎日、短い声かけを行う |
| 2週目 | 法定研修、業務の分担。1回目の1on1面談 |
| 3週目 | 現場での役割が広がる時期。困りごとの確認 |
| 4週目 | 施設長との面談、1か月の振り返りの1on1面談 |
日程は法人の体制に合わせて調整してください。ポイントは、「こちらから声をかける」ことです。新人は、自分から相談しにくいことが多いためです。
「辞めたい」のサインに気づく
採用担当者の現場から(筆者の実体験)
辞めたいと感じているサインは、面接のときの表情と違うと感じたときです。これは人事の観察力に尽きます。「あっ、少し危ないかも」と感じる職員は、やはり辞めたいと思っていることが多いです。
面接のときの明るい表情や話し方と比べて、入職後の様子が違うと感じたら、早めに声をかけましょう。明確な根拠がなくても、「気になる」という感覚を大切にして、個別の面談につなげます。
気づいたときの声かけ(例)
- 「最近、仕事はどう?困っていることはない?」と、短く聞く
- 「ここまでで、思っていたことと違った点はあった?」と、ギャップを聞く
- 不満や不安を聞いたら、否定せずに受け止める
- 解決できることは、すぐに現場と調整する
面接時に確認した「転職先に求めること」を思い出すと、本人のつらさの理由に気づきやすくなります(早期離職を防ぐ採用面接)。
受け入れる現場の職員に、事前に伝えておくこと
採用担当者の現場から(筆者の実体験)
受け入れる現場の職員には、配慮すべき体調面と、書類の提出状況(期限どおりに提出したかどうか)を、あらかじめ伝えるようにしています。
- 配慮すべき体調面:業務上必要な配慮に限って、共有します。健康に関する情報は、慎重な取り扱いが求められる情報です。本人に共有する目的と範囲を説明し、同意を得たうえで、必要最小限の人にだけ伝えましょう。
- 書類の提出状況:入職時に必要な書類を、期限どおりに出したかどうかを共有します。未提出の書類があれば、現場でも声をかけられます。
- その人の経験・得意なこと:前職での経験や、面接で聞いた強みを伝えると、現場が仕事を任せやすくなります。
個人情報の取り扱いは、法人の個人情報保護の方針に従ってください。詳細は、個人情報保護委員会などの公式情報で確認できます。
入職前から始めるフォロー
最初の1か月のフォローは、入職前の関わりから始まっています。内定から入職までの企業理解の深め方は、内定から入職までにやることで整理しています。応募への返信のスピードも、入職後の関係に影響します(応募から面接までのリードタイム)。
入職後のフォローを効果的にするには、入職前の段階で本人の傾向をつかんでおくことも役立ちます。
適性検査の一例として、費用を抑えて試しやすい検査を紹介します。検査結果は合否の決め手にせず、面接で確認する観点を整理する補助として使うのがおすすめです。料金や内容は公式サイトで最新の情報を確認してください。
よくある質問
Q1. 面談は、どのくらいの頻度で行えばよいですか?
最初の1か月は、こまめなフォローが必要です。短い声かけは毎日、1on1面談は2週目と4週目など、節目に行うと取り組みやすくなります。
Q2. 新人が悩みを話してくれないときは?
悩みを話すのは、信頼関係ができてからです。まず挨拶や雑談で関係をつくり、「困ったことがあれば、いつでも言ってほしい」と繰り返し伝えましょう。
Q3. 現場が忙しく、フォローの時間が取れません。
全員が同じ負担をするのではなく、フォローの担当者を決め、役割を分けましょう。人事と現場の連携も大切です。
まとめ
- 入職後1か月は不安が多い時期。研修、施設長との面談、1on1面談をこまめに行う
- 面接のときと表情が違うなど、小さな変化に気づく観察力が、早期離職を防ぐ
- 受け入れる現場には、配慮すべき体調面(必要最小限)と書類の提出状況を事前に共有する
- フォローは入職前から始まっている。面接から入職後まで、一貫して関わる
採用は、入職してからが本番です。最初の1か月を丁寧に支えることで、長く働ける職場づくりにつなげてください。


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