介護職の転職におすすめの時期はいつ?|採用担当者が教える時期の決め方と退職前に確認すること

転職ノウハウ

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結論:介護職の転職に「この月なら必ず有利」という時期はありません。介護の現場は多くの法人が通年で人を募集しているため、時期よりも「自分の準備が整っているか」と「今の職場を円満に離れられるか」で選ぶほうが失敗しにくいです。

そのうえで、年度替わりの4月入職を目指す動き、賞与(ボーナス)の支給時期、有給休暇の残り日数など、損をしないために押さえておきたいポイントがあります。

この記事では、採用する側の人事の視点から、転職の時期の決め方と、時期よりも大切な準備を整理します。

この記事を書いた人

社会福祉法人の人事責任者として、約700名規模の法人で採用・労務・組織開発・業務効率化を担当しています。これまで数多くの面接を担当してきました。

介護職の転職に「ベストな時期」はあるのか

一般的な転職市場では「求人が増える時期」がよく話題になりますが、介護・福祉の業界は事情が少し違います。利用者さんへのサービスは一年中続くため、退職者が出ればその都度、補充の採用が必要になります。そのため、多くの法人が特定の月に限らず募集を出しています。

とはいえ、時期によって起きやすいことはあります。目安として整理すると次のとおりです。

時期 起きやすいこと 転職する側の視点
1月〜3月 4月の新年度に向けて体制を整える法人が多い。年度末で退職する職員の補充も出やすい 4月入職を目指すなら、この時期に応募・面接を進めると間に合いやすい
4月〜6月 新年度の体制が始まり、受け入れ側も新人研修などを行いやすい 新卒・中途の同期と一緒に研修を受けられる法人もある
夏・冬の賞与の前後 賞与を受け取ってから退職する人が出やすく、その補充の募集が出ることがある 今の職場の賞与の支給日と「在籍要件」を確認してから退職日を決める
それ以外の時期 欠員補充の募集が随時出る 応募者が分散するため、じっくり比較しやすい面もある

上の表はあくまで一般的な傾向です。地域や職種(介護職員、ケアマネジャー、看護職など)、施設の種類によって状況は変わります。実際の求人の動きは、転職サイトやハローワークで直近の求人を見て確かめるのが確実です。

採用する側から見た「時期」の本当のところ

採用する側の立場で言うと、応募の時期そのものが合否を左右することは、ほとんどありません。面接で見ているのは、いつ応募してきたかではなく、「なぜこの仕事なのか」「なぜこの法人なのか」を自分の言葉で話せるか、そして話に一貫性があるかです。

採用担当者の現場から(筆者の実体験)

未経験で、なぜこの仕事をするのかという軸がない人は、壁にぶつかったときに早く辞めてしまう傾向があると感じています。逆に言えば、「タイミングが良さそうだから」だけで動くより、自分の軸を言葉にしてから動いたほうが、転職先で長く働ける可能性が高まります。

また、採用側は応募があればできるだけ早く連絡を取りたいと考えています。人材の確保に力を入れている法人ほど、返信や面接日程の調整が早い傾向があります。応募後の対応の速さや丁寧さは、法人を見極める材料の一つにもなります。

時期を決める前に確認したい4つのこと

1. 賞与(ボーナス)の支給日と在籍要件

多くの職場では、賞与は「支給日に在籍している人」に支払うという決まり(支給日在籍要件)を設けています。支給日の前に退職すると、賞与を受け取れない場合があります。今の職場の就業規則や賃金規程で、支給日と条件を確認しておきましょう。

なお、転職先の最初の賞与は、入職してからの在籍期間が短いと、満額ではなく減額されたり、支給の対象外になったりすることがあります。内定時に、最初の賞与の扱いを確認しておくと安心です。

2. 有給休暇の残り日数

有給休暇は、労働者に与えられた権利です。退職日までに残っている有給休暇を使えるよう、引き継ぎの期間とあわせて退職日を逆算しておきましょう。介護の現場はシフトで動いているため、早めに相談するほど、職場も調整しやすくなります。

3. 退職を申し出る時期(就業規則のルール)

民法では、期間の定めのない雇用(いわゆる正職員など)は、退職を申し出てから2週間で雇用契約が終了するとされています。一方で、多くの職場の就業規則では「退職の1か月前まで」などと定めています。

介護の現場では、シフトの組み直しや利用者さんへの引き継ぎが必要です。トラブルを避けて円満に退職するためにも、就業規則を確認し、余裕をもって上司に相談するのがおすすめです。有期契約(契約社員・パートなど)の場合は、契約期間の途中での退職にルールがあるため、契約書を確認しましょう。伝え方は介護職の円満退職の伝え方で詳しく解説しています。

4. 資格の取得・試験の時期

介護福祉士の国家試験や、実務者研修の修了を控えている場合は、資格を取ってから転職したほうが、応募できる求人や提示される条件の幅が広がることがあります。今の職場で受けている研修の途中で辞めてよいか、費用の返還などの取り決めがないかも確認しておきましょう。

転職活動の進め方|在職中に動くのがおすすめ

生活の安定を考えると、今の仕事を続けながら転職活動を進め、内定が出てから退職を申し出る流れが安心です。目安の流れは次のとおりです。

  1. 自分の軸を整理する:なぜ転職したいのか、次の職場に何を求めるのか(働き方、給与、人間関係、学べる環境など)を書き出す
  2. 情報収集と応募:転職サイトや転職エージェント、ハローワークなどで求人を比べ、気になる法人に応募する
  3. 見学・面接:職場の雰囲気や働き方を、自分の目で確かめる
  4. 内定・条件の確認:給与、勤務時間、夜勤の有無、休日、試用期間などを書面で確認する
  5. 退職の申し出と引き継ぎ:就業規則に沿って申し出て、有給休暇の消化も含めて退職日を決める

何を求めて転職するのかが固まっていない場合は、転職に迷う介護職へ|キャリアの棚卸し方法から始めてみてください。内定後に確認する項目は介護職の内定後の流れと必ず確認すべき労働条件にまとめています。

「今すぐ辞めたい」ときは時期より自分を優先する

ここまで時期の考え方を説明してきましたが、心身の不調が出ている、ハラスメントを受けているなど、働き続けることが難しい状況なら、賞与や時期を気にして無理を続ける必要はありません。まずは信頼できる人や医療機関、各都道府県の労働局の総合労働相談コーナーなどに相談してください。判断の手順は介護職を「辞めたい」と思ったときに考えるべきことで整理しています。

注意点・デメリットも知っておこう

  • 「時期を待ちすぎる」リスク:良い時期を待っているうちに、気になっていた求人が締め切られることもあります。時期は目安にとどめましょう。
  • 年度替わりは応募者も増えやすい:4月入職を目指す人が多い時期は、人気の求人に応募が集まることもあります。早めに準備しておくと落ち着いて進められます。
  • 賞与を優先しすぎない:賞与のために退職を数か月先に延ばすと、その間に転職の意欲や心身の状態が変わることもあります。金額と、自分の状況を比べて判断しましょう。
  • 転職サービスは複数を比べる:転職サイトやエージェントによって、扱う求人やサポートの範囲は違います。1つに頼らず、比べて使うのがおすすめです。違いは転職サイトと転職エージェントの違いで解説しています。

まとめ

  • 介護職は通年で募集している法人が多く、「この時期なら必ず有利」という月はない
  • 4月入職を目指すなら1月〜3月に動き始めると間に合いやすい
  • 賞与の支給日と在籍要件、有給休暇の残り、就業規則の退職ルールを確認して退職日を決める
  • 時期より大切なのは、「なぜこの仕事か」「次の職場に何を求めるか」という自分の軸
  • 心身がつらいときは、時期を気にせず自分を優先する

在職中の情報収集に、介護専門の転職サービスを

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