面接だけの採用が危険な理由

採用ノウハウ

「面接ではすごく良い印象だったのに、入社してみたら全然イメージと違った」——採用担当者なら一度は経験のあるこの落差。何時間もかけて選考したはずなのに、なぜこんなことが起きるのでしょうか。せっかく時間とコストをかけて採用したのに、数ヶ月後にはまた次の採用活動を始めなければならない——そんな徒労感を味わったことがある方も多いのではないでしょうか。

私自身、社会福祉法人のAI人事部長として数え切れないほどの面接に立ち会ってきましたが、正直に告白すると、面接の印象だけで「この人は大丈夫」と判断して、入職後にギャップが生まれてしまった経験が何度もあります。面接は「その場を切り抜ける力」を測ることはできても、「日々の仕事にどう向き合う人か」までは、なかなか見抜けないものなのです。

問題の本質は「面接官の勘」に採用の成否を委ねていること

面接は、応募者にとって「良く見せる場」でもあります。緊張した中で懸命に自分をアピールする候補者の姿は、本来の性格や仕事の進め方とは異なる一面かもしれません。面接官も人間である以上、話し方が上手な人、第一印象が良い人に無意識に高い評価をつけてしまう「ハロー効果」からは逃れられません。採用のミスマッチが起きる本質的な原因は、面接という限られた時間・限られた角度からの情報だけで、人物を丸ごと判断しようとしていることにあります。

採用担当者向けの調査でも、入社後のミスマッチによる早期離職の原因として「面接だけでは見抜けなかった性格・価値観のズレ」が上位に挙がることが少なくありません。面接での受け答えがどれだけ立派でも、それが本人の素の姿とは限らない——このことを、私たちはもっと前提として意識しておく必要があります。

面接だけの採用でミスマッチが起きる3つの原因

  • ①候補者の「素の性格」と「面接での見せ方」にギャップがある――誰でも面接では多少なりとも自分を良く見せようとするため、素の性格や価値観までは読み取りにくい。
  • ②面接官によって評価基準がバラバラになりやすい――「話が上手かどうか」を重視する面接官もいれば、「経歴」を重視する面接官もおり、判断がぶれる。
  • ③配属先の仕事内容やチームの雰囲気との相性まで見極められていない――スキルや人柄が良くても、その職場特有のペースやコミュニケーションスタイルに合わなければ、早期離職につながる。

これら3つに共通しているのは、面接という手法そのものが悪いのではなく、面接「だけ」に頼ってしまうことに限界があるという点です。限られた30分〜1時間のやり取りで、その人の性格・価値観・ストレスへの反応まですべてを見抜こうとすること自体、そもそも無理があるのかもしれません。

特に福祉・介護・保育のように、チームで連携しながら利用者・園児と向き合う仕事では、スキル以上に「その人がどんな働き方・関わり方をする人なのか」という相性が、定着率を大きく左右します。私自身、経歴だけを見れば申し分ない候補者を採用したのに、チームの空気に馴染めず早期に退職されてしまった経験があります。あとから振り返ると、面接では見えなかった「一人で黙々と進めたいタイプ」という性格傾向が、チームでの密な連携が求められる現場と合っていなかったのだと気づかされました。

解決方法は「客観的なデータ」で面接の見えない部分を補うこと

私が実践しているのは、面接という主観的な判断に、客観的なデータを組み合わせるというアプローチです。面接官の経験や勘を否定するのではなく、それを裏付ける、あるいは見落としに気づかせてくれる材料を用意することが大切です。

私自身もChatGPTを使って、候補者の職務経歴書から「面接で深掘りすべき質問」を事前に整理する工夫をしていますが、それでもやはり「その人が本来どんな性格傾向を持っているか」「ストレスにどう反応するタイプか」といった内面的な部分は、対話だけで正確に把握するのは簡単ではありません。

そこで役立つのが、適性検査という客観的なものさしです。中でも「適性検査CUBIC」は、性格特性・職務適性・意欲やストレス耐性などを数値化して可視化できる適性検査サービスです。面接前に受検してもらえば、面接で何を深掘りして確認すべきかの当たりをつけられますし、面接後に結果を照らし合わせることで、「面接での印象」と「データが示す傾向」にズレがないかを確認できます。面接官の主観とデータという2つの視点を重ね合わせることで、判断の精度は確実に上がります。

私の法人でも、面接だけで判断していた頃は「なぜこの人を採用したのか、自分たちでも後から説明できない」ということがありました。適性検査のようなデータを併用するようになってからは、採用理由を数字と根拠を持って社内で共有できるようになり、複数の面接官の間での評価のブレも小さくなったと感じています。

もう一つ、適性検査を取り入れて良かったと感じているのは、採用のためだけでなく、入社後の配属やマネジメントにも活用できることです。性格傾向やストレス耐性のデータがあれば、「この人にはどんな声かけが響きやすいか」「どんな業務の任せ方が力を発揮しやすいか」といった、育成・定着の場面でもヒントとして役立ちます。適性検査は採用の入口だけでなく、入社後の関わり方を考えるための共通言語にもなるのです。

今日からできる具体アクション

  • ①次の選考から、面接だけに頼らず適性検査の導入を検討してみる――適性検査CUBICのような客観的なデータを、面接の「補助線」として使ってみてください。
  • ②面接前に検査結果に目を通し、深掘りすべきポイントを絞り込む――限られた面接時間を、本当に確認すべきことに集中させられます。
  • ③採用後、検査結果と実際の働きぶりを見比べてみる――自法人にとって「活躍しやすい人物傾向」が見えてくれば、次回以降の選考基準がさらに磨かれます。

いきなりすべての選考プロセスを変える必要はありません。まずは1つの求人、1人の候補者から試してみるだけでも、これまで面接だけでは気づけなかった発見があるはずです。

面接官の経験と勘は、これからも採用における大切な財産です。そこに客観的なデータという武器を加えることで、採用の精度は着実に高まっていきます。

もちろん、適性検査の結果がすべてではありません。数値だけを鵜呑みにして「基準に満たないから不採用」と機械的に判断してしまっては、面接で感じた候補者の熱意や人柄を見落としてしまいます。適性検査はあくまで判断材料の一つであり、最終的に人を見極めるのは、これまでどおり人事担当者自身の役割です。データと対話、その両方を大切にする姿勢が、結果的にミスマッチの少ない採用につながっていくのだと思います。

まとめ

「面接の印象が良かったから採用した」その判断が間違っていたとは限りません。ただ、その印象だけに頼るのではなく、客観的なデータで裏付ける、あるいは見落としに気づく仕組みを持っておくことが、これからの採用には欠かせないと感じています。適性検査CUBICのようなツールをうまく活用しながら、勘と根拠の両方を大事にする採用を、今日から早速使っていきましょう。

※本記事にはもしもアフィリエイトを通じたアフィリエイトリンクを含みます

コメント

タイトルとURLをコピーしました